人間の未熟さ

 人間の未熟さを常日頃感じている。ここでいう人間が成熟しているとは、「どのような場面においても他人を尊重することができること」とを想定している。

 社会構造、制度、議会、法律、文化、宗教の問題など、人間が感じる生きる苦しみの原因はいろいろあると思うが、もっとも根本的な問題は人間の未熟さではないだろうか。

 他人を尊重するとは、他人に嫌なことをしないとか、他人の考えを受け入れるとかそういう意味だ。これができれば戦争は起こらない。復讐や怨恨に関する犯罪は起こらない。詐欺や搾取は起こらない。世界は平和になってかなり生きる苦しみが減ると思うのだが。

 なぜ戦争はなくならず、犯罪・詐欺が起きているのだろうか。なぜ目の前の人間を尊重できないのだろうか。

 不快な感情や生命の危機・ストレスに対する防御や回避が引き起こしているのではないかと思う。生物として人間が受け取る刺激は快・不快に分類され、不快な場合、防御反応や回避行動が出現し、その結果他人を尊重できなくなるのではないかと思う。