2023-12-30から1日間の記事一覧
ショーペンハウアーの『読書について』は面白い。痛烈な批判が爽快だ。ときどき言い過ぎではないかと感じる部分もある。次の部分は特に好きだ。 凡庸な物書きはみな、持ち前のありのままの文体を偽装しようとする。そのためにまず素朴さを断念せざるをえず、…
最初のうちは真剣に読んでいたが、現存在の歴史性のあたりから読むのが辛くなった。そのあたりから流し読みした。まだ訳者の解説は読み途中。 印象に残ったのは次の部分: 現存在の存在は、その意味を時間性のうちにみいだす。 ・・・(中略)・・・ 現存在…
カフカ『変身』のあとがきが好きだ。訳者が書いている。 その作品中、ことに有名な、この『変身』の「巨大な褐色の虫」は何の象徴であろうか。答えは無数にあるようだ。そしてどの答えも答えらしくは見えぬ。けだし文学とは、それ自身がすでに答えなのである…