起床後、朝7時前に小堀旅館を後にした。弘前駅から川部駅に向かった。川部駅で降りた後、五所川原駅行きの電車の出発まで3時間近くあり、仕方なくタクシーで五所川原駅まで移動することにした。
五所川原駅に着き、「珈琲詩人」というカフェに入った。洋風でとても良い雰囲気のカフェだった。
その後津軽鉄道に乗り、金木駅に着いた。ついに目的地のある駅に辿り着いた。太宰治生誕の地へ向かった。
まずは新座敷に入った。感動した。非常に感動した。太宰が執筆していた部屋を目にし、座った。嬉しいやら悲しいやら寂しいやら、心が震えた。
感想ノートが置いてあり、訪れた観光客の感想が様々に書いてあった。私も書いた。
2024/2/26
あなたの作品は100年以上経ってなお、愛され読み続けられています。
現代に生きる私は、まさに今、当時あなたが創作をしていたであろう部屋を見て、これを書いています。
ぼんやり机と座布団を眺めていると、そこに座って小説を書いているようで、悲しくなります。
「そこに座って」ではなく、「そこにあなたが座って」と書けばよかったと後悔している。
次に斜陽館を訪れた。豪邸、豪奢、華麗、和洋折衷、古風、とにかく素晴らしかった。
旅の目的は達せられた。終わった。
津軽鉄道に乗り、五所川原駅で降り、川部駅で乗り換え、新青森駅にて今度は新幹線に乗り換え、やぶさに乗って東京駅に着いた。今は新潟行きのときに乗っている。大宮で乗り換えればよかったが、東京で一泊するつもりだったので仕方ない。これほど疲れているとは思わなかった。
ああ、終わった。本当に終わった。さようなら太宰治。